第一原理計算は、さまざまな物理特性を計算できるため、近年、材料設計に欠かせないツールになっています。

使用事例:結晶構造の弾性定数の計算

概要

第一原理計算は、さまざまな物理特性を計算できるため、近年、材料設計に欠かせないツールになっています。物理特性のひとつである、結晶構造の弾性定数の計算について紹介します。

モデリング

Exabyte.ioから結晶データベースの材料プロジェクトに接続し、Siと6H-SiCの結晶構造をダウンロードして使用してください。

図1 Siの結晶構造

図2 6H-SiC結晶構造

計算

Exabyte.ioのワークフロー関数を使用して計算フローを呼び出し、弾性定数を求め、計算を行います。最後に、計算に使用する計算コアを設定したら、クラウドコンピューティングを行います。

計算結果

Si結晶の弾性定数を以下に示します。

表1 シリコン結晶の弾性率 (GPa)

実験値とは多少のずれはありますが、傾向は一致しています。

6H-SiC結晶の弾性定数を以下に示します。

表2 6H-SiC結晶弾性係数 (GPa)

計算値が実験値に近いことがわかります。第一原理計算を使うことで、弾性定数を予測できます。

参考文献

[1] http://www.ioffe.ru/SVA/NSM/Semicond/Si/mechanic.html#Elastic

[2] 神谷健一、M・グリムディッチ、JC日光、C.-K.ロング、岡田正明、木村一郎、炭化ケイ素の弾性定数:4Hおよび6H SiC単結晶のブリルアン散乱研究。J. アップル。物理学 82、6 (1997)、3152-3154。

オリジナルソース: https://ctc-mi-solution.com/結晶構造の弾性定数の計算/