そこで、Exabyte.ioとQuantum ESPRESSOを使って擬ポテンシャルを使った計算で再現できるかを検証しました。

ペロブスカイト構造を有するCsSrf3のWIEN2kと量子エスプレッソの比較

概要

K・エファライム・バブ他WIEN2Kをフルポテンシャルで使用してペロブスカイト構造のCsCrF3を計算する [1]。そこで、Exabyte.ioとQuantum ESPRESSOを使って擬ポテンシャルを使った計算で再現できるかを検証しました。

1。モデリング

モデルを作成する場合、結晶構造は材料プロジェクトから結晶構造をインポートすることによって作成されます。Exabyte.io アイテムの材料に「CSSrf3」と入力するだけで、材料プロジェクトのデータベースから検索できます。

図1 マテリアルプロジェクトから「CSSrf3」を検索する

図 2 マテリアルプロジェクトから「CSSrf3」をインポート

図3 インポートの成功

図 4 CSSrf3 のビジュアライゼーション

2。計算

2.1。格子定数の最適化

CSSrf3の格子定数を最適化するには、ワークフロー「変数呼び出し緩和」を使用してください。使用される疑似電位は、Exabyte.io のデフォルト設定です。

図 5 変数呼び出しリラクゼーションの検索と選択

図6 使用した疑似電位リスト

表 1 格子定数の比較

Lattice constant [Å]
Experimental value4.83
WIEN2K [1]4.83
Exabyte.io & Quantum ESPRESSO4.82

計算結果を比較します。擬ポテンシャルを使った場合でも、結果は実験値やフルポテンシャルの結果とほぼ一致していました。

2.2。バンドギャップ
図 7 ワークフローからバンドギャップを選択

バンドギャップを見つけるときは、ワークフロー「Band Gap」を使用してください。

計算時には、「親」関数を使用して、ラティス定数を最適化したジョブの結果に基づいてバンドギャップを計算できます。

図8「親」機能

表 2 バンドギャップの比較

Direct band gap [eV]
WIEN2K [1]6.34
Exabyte.io & Quantum ESPRESSO6.26

計算結果を比較します。結果は潜在的結果に近いものでした (表2)。

2.3。バンド分散

バンド分散を求めるときは、ワークフロー「バンド構造」を使用してください。K点経路も自動的に設定されます。

図9 バンド分散の結果

2.4。ステートの密度

状態密度 (DOS) を計算するときは、ワークフロー「状態密度」を使用してください。全体の密度に加えて、各軌道で行われるPDOS計算も同時に行われます。

図 10 状態密度の計算

3。参考文献

[1] K. EPHRAIM BABU、A. VEERAIAH、D. TIRUPATHI SWAMY、V. VEERAIAH、「立方体ペロブスカイトCsRF3の電子および光学特性の第一原理研究」、材料科学-ポーランド、30(2012)、359-367

オリジナルソース: https://ctc-mi-solution.com/ペロブスカイト構造のcssrf3のwien2kとquantum-espressoの比較/